彼女は12年前交通事故で夫を失う。
愛する夫の死。
つい二時間前電話で話して・・・それが最後になってしまった。
Grande sofferenza
グランデ ソォフェレンツァ
日本語に訳すと‘あまりにも大きな苦悩・深い深い悲しみ‘となる。
彼女はそう淡々と過去を振り返り始めた。
彼女は失意の中、都会の中で暮らす事にピリオドを打つべく
田舎暮らしをする決心をする。
頭に描いた理想の家は・・・
近くに小川が流れ・・・・
その水は飲めるほどの清らかなほうがいい・・・
家にたどり着く手前は少し坂になっていたらなおいい・・・
そして家はもちろん石で出来たアンティークな家。
そんな家に住みたい!と
イタリア中を探したそうだ。
そうして彼女は写真のごとく、自分の理想の家を見つけた。
大都会、ミラノからウンブリアの山の中。
人も通らない行き止まりの山の中。
そこに住み12年が過ぎた。
そして今年初めに夢を見たそうだ。
誰かが、誰かが私たち家族にとってとても重要となる人物がこの家にやってくる・・・
彼女は淡々とすこし微笑みながら私に向かってこう話してくれた。
あなただったのね~と!
私は涙が出そうになった。嬉しくて・・・・・
【次のエピソードへ】 「新たな出会い~イタリアウンブリアにて①」
2009/03/20 23:31 | イタリア | コメント(5) | トラックバック(0)